第7回 乙女と盲導犬

東京のJR新橋駅西口広場、通称「SL広場」に隣接する歩道に「乙女と盲導犬像」があります。盲導犬は基本的に主人の左側を歩くように訓練されているそうです。この銅像の
少女も、左手で盲導犬に装着したハーネスを握っています。
 日本で育てられた最初の盲導犬は1957年、滋賀県立盲学校教諭に付き添った「チャンピィ」です。1967年には日本盲導犬協会が設立され、理解を広めてほしいと2年後の1969年、この「乙女と盲導犬像」を東京虎ノ門ライオンズ倶楽部が設置しました。当初は日比谷公園にありましたが、より目立つ場所にと、1974年に新橋に移設しました。
 しかし、盲導犬への理解はなかなか進みませんでした。国や自治体の施設、鉄道や
バス、旅客機などを利用する際、盲導犬の同伴を拒めないとする「身体障害者補助犬法」が成立したのは2002年のことでした。
 前回紹介した「サーブ」も、新橋の銅像の盲導犬もジャーマンシェパードです。当時の盲導犬はこの犬種が主流でしたが、今はゴールデンレトリバーとラブラドールレトリバーがほとんどとのこと。国内で約1000頭が盲導犬として活躍していますが、欧米と比べてまだ少ないそうです。

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